歯並びが悪いのを見られたくなくて、笑顔になることや人と話すことを苦手だと感じている方もいらっしゃるでしょう。歯並びの悪さを気にしているのに、「歯並びが悪いのは仕方ない」と諦めてそのままにしている人も多いものです。歯並びが悪いことで自分に自信が持てなくなることや、コンプレックスを抱えたまま過ごしていくことは辛いですよね。
歯並びを改善すれば顔の印象も大きく変わります。歯列矯正で第一印象を良くして、人前で自信を持って笑顔になりませんか?
今回は、顔の印象を変えてコンプレックスから解放される、歯列矯正のメリットについてご紹介します。

見た目に自信がない……歯並びが悪いことで起こる不正咬合のデメリット5つ

歯並びや噛み合わせが悪いことを「不正咬合」といいます。日常生活に著しく支障がない場合、「ちょっと歯並びが悪いだけ……」と治療せずそのままにしている人も多いものです。しかし、不正咬合を放置しておくと、お口のトラブルや体へのさまざまな影響が出てしまいます。
不正咬合が原因で起こるデメリットを5つご紹介しましょう。
 

1.清潔感が損なわれる

歯並びの程度や種類は人それぞれですので一概にはいえませんが、でこぼこした歯並びだと、歯磨きの際にすみずみまで汚れを取り去ることができず、歯の汚れが目立ってしまいます。
また、きれいに揃った美しい歯並びだと清潔感があるように見えますが、ガタガタの歯や、歯が前に出ている、口が閉じず常に開きっぱなしなど、歯並びが悪いと歯並びが良い人に比べてなんとなく清潔感のないような印象を与えてしまう場合も。
歯並びは、清潔感を左右する重要な役割を果たしているといえるでしょう。
 

2.虫歯や歯周病になりやすい

歯並びが悪いと、歯磨きの際に隅々まで歯ブラシが届かず、歯と歯の間に汚れが溜まりやすくなります。汚れが蓄積されると虫歯や歯周病のリスクが高まり、また虫歯によって歯が黒く見えたり、歯茎が不健康な色に見えたりすることも。
 

3.口臭が強くなる

先述のように、歯並びが悪いと歯と歯の間の汚れが取り除きにくくなり、隙間に残った汚れから雑菌が繁殖して口臭が強くなるなど、虫歯や歯周病以外の口内トラブルの原因にもなります。
上顎前突(出っ歯)の人や下顎前突(しゃくれ)の人など歯並びのせいで常に口が開いた状態になる人もいますが、口臭が強いと相手にも気づかれやすく、コミュニケーションに支障をきたす恐れも考えられますね。
 

4.発音に影響が出る

歯と歯の隙間が大きく開いているような不正咬合の場合、歯の間から空気が抜けてうまく発音できなくなります。本人は普通に話しているつもりでも、歯と歯の間から空気が抜けてしまい、相手にとって聞き取りにくくなることも。また、下の歯が前に出ている、下顎の骨が突出しているといった下顎前突(しゃくれ)の場合は「サ行」がうまく発音できない人が多くみられます。そのため、「さ、し、す」と発音しても、小さな子どものように「シャ、シィ、シュ……」としか言えない場合もあります。
 

5.顔の筋肉に左右差が出る

左右の噛み合わせが悪いと、片側の歯ばかりを使うようになり、左右の筋肉に差が出てしまいます。私たちの顔はほとんどの人が左右対称では有りませんが、明らかに左右のフェイスラインの位置が違うように見えてしまうことも。
不正咬合の種類によっても異なり、前歯が突出した上顎前突(出っ歯)の人は下顎が極端に小さく見え、下顎前突(しゃくれ)の人は顎が出て横顔が三日月形になってしまうなど、左右の顔のバランスだけでなく、横顔の見た目にも影響がみられることもあります。
 

歯列矯正すると見た目が変わる? 歯列矯正で得られるメリットとは

  不正咬合は体にさまざまな影響を及ぼします。不正咬合を改善するためには歯列矯正が必要ですが、歯列矯正によって歯並びを改善することでどのようなメリットがあるのでしょうか。
 

1.清潔感がアップする

歯列矯正を行えば、歯が正しい位置に並ぶようになります。歯並びが良くなると歯ブラシで隅々の汚れを取り除くことができるので、汚れや黄ばみのない美しい白い歯で、相手に清潔感を与えることができます。
服装や髪型、爪などと同じく、歯も身だしなみのひとつ。歯並びを整えることは身嗜みを整えることにもつながるのです。
 

2.人とのコミュニケーションに自信が持てる

デコボコの歯並びを見られることが気になって、人前で笑顔になることをためらっている人もいるでしょう。また、歯並びのせいで滑舌や発音が悪く、大勢の人の前で話すことを苦手に感じる人も多いと思います。
歯列矯正によって歯並びが改善されれば、人前で歯が見えることに抵抗がなくなるので、笑顔になることや人とのコミュニケーションに自信が持てるようになります。また、歯並びを改善することで発音や滑舌がクリアになり、発表やプレゼンなど複数人の前で話すことに対する苦手意識も減らすことができます。
 

3.口内トラブルを減らすことができる

歯を正しい位置に整えると歯ブラシが隅々まで届きやすくなるので、お口の中の汚れを取り除きやすくなります。これまで歯並びが悪いせいで磨けなかった部分や、フロスなどが届かなかった場所の汚れも取り去ることができるので、食べカスや汚れによる雑菌が増えにくくなり、虫歯や歯周病のリスクを軽減できます。
また、お口の中に汚れが残りやすいことで口臭が気になっていた人も多いでしょう。歯列矯正によって歯並びが改善されれば、お口の中を清潔に保つことができ、口臭対策にもつながるのです。
 

4.口元がスッキリする

不正咬合の中でも上顎前突(出っ歯)や下顎前突(しゃくれ)の人は、突出した前歯や顎の骨のせいで口元が出て見えたり、実際の顔の大きさよりも顔が大きく見えたりすることがあります。歯列矯正を行うことで必要以上に突出していた歯が正しい位置に戻り、スッキリとした口元になって見た目の問題が大きく改善されます。
また、歯並びのせいで口を閉じるために力を入れないといけなかった人も、歯が正しい位置に並ぶので口を閉じるのに負担が減り、自然な口元でいられるようになります。
 

5.口角が上がってイキイキとした表情に

歯並びのせいで口が閉じにくかった人、力を入れないと口を閉じることができなかった人は、口元が常に緊張した状態になり口角が下がって見えていたかもしれません。
笑っているつもりなのになんとなく口元が硬くなっていたり、普通の状態でもへの字口や口元が怒っているようにみられてしまうという人もいるでしょう。
歯列矯正で歯を正しい位置に並べてあげれば、これまでのように口元に力を入れる必要がなくなり、口を閉じやすくなって口角もキュッと上げやすくなります。 口角の上がった笑顔はイキイキとした表情に見えます。これまで以上に笑顔に自信が持てるようにもなるでしょう。
 

歯列矯正によるその他のメリット

  口内トラブルや見た目のコンプレックス以外にも、歯並びを改善することで得られるメリットはあります。
日常生活にも深く関係するメリットを、さらに2つご紹介しましょう。
 

1.咀嚼能力が改善される

歯並びや噛み合わせが悪いと、食べ物をうまく噛んだり噛みちぎったりすることができません。
食べ物を十分に噛み砕かないまま飲み込んでしまうと、消化器官である胃腸に大きな負担がかかってしまい、十分に栄養を吸収できなくなったり、消化したものが効率よくエネルギーに変えられず、疲労が回復されづらくなったり、慢性的な胃痛や便秘など、さまざまな影響を及ぼします。
歯並びや噛み合わせを改善すれば、正しく咀嚼することができ、きちんと消化され栄養を吸収することができます。歯並びの悪さが原因で起きていた胃腸の負担も減らすことができるかもしれません。
 

2.歯を長く残すことができる

歯並びが悪いと一部の歯に極端な強い力が加わってしまうことがあります。日々歯や歯を支える骨に強い力がかかり続けると、歯が欠けたり脆くなってしまったり、歯を支えている骨に負担がかかることがあります。また、先述のように歯並びの悪さは口内トラブルのリスクも高まります。
歯並びが悪い状態で長年放置すると、やがて食べ物がうまく噛めずに食事を楽しめなくなったり、歯を失ってしまったりということにもなりかねません。もちろん入れ歯やインプラントという治療方法もありますが、自分の歯を健康なまま維持することに越したことはありませんよね。
若いうちは「歯を残す」ということをあまり考える機会がないかもしれませんが、早いうちに歯列矯正を行って歯を健康な状態にしておくことは長く自分の歯を残すことにつながり、お口の健康を維持することにもつながっていくのです。
 

コンプレックスを解消して、自信の持てる笑顔に!

先進国では当たり前のように行われている歯列矯正ですが、日本では歯列矯正を行う人はまだまだ少なく、歯並びが悪いことで生活に支障が出ていても我慢したり放置したりする人も多いものです。
歯列矯正は、これまで悩まされてきたコンプレックスやお口の健康不良から解放され、将来的に健康を維持することにもつながります。歯並びの悪さで悩んでいる方は、ぜひ一度歯科医院で歯列矯正の相談を受けられてみることをオススメいたします。