矯正は見た目を整えることもできますし、ブラッシングがしやすくなるため虫歯予防・歯周病予防にも役立ちます。つまり矯正は歯にとって、とても意味のある治療と言えます。ですが、矯正をしている期間痛みが伴ったり、見た目が気になって一歩踏み出せなかったりという人も多いのではないでしょうか?
そんな方に向けたインビザラインを用いたマウスピース矯正をご紹介いたします。

目立ちにくいマウスピース矯正の特徴

矯正が目立ちやすいものだと思っているのは、ワイヤー矯正を思い浮かべる人が多いからではないでしょうか?
ワイヤー矯正は金属を口の中に取り付けるため、どうしても目立ってしまいます。ですがマウスピース矯正では金属は使わず、医療用のプラスチックを歯に装着するため、矯正装置を歯に付けていても目立つことはありません。プラスチックは半透明になっているので、ご自身で鏡を見ても、それほど違和感のない状態に見えます。他人からですと、よほど近くで見ない限りわからないというのが特徴です。

また、プラスチック(樹脂)も0.5ミリほどの厚さしかないため、装着時に違和感を覚えにくい設計となっています。ワイヤー矯正とは違い取り外すこともできるため、食事をする時や歯を磨くときには外すことができます。

これまで、取り外しができない矯正装置しかなかった時には、どうしても磨き残しができてしまい、歯のトラブルを引き起こしていたケースもありました。ですが、このマウスピース矯正では取り外しができるため、ブラッシング時に磨き残しのない状態で歯を清潔に保つことができるので、ワイヤー矯正と比較して、磨き残しによるトラブルを引き起こす可能性はかなり少ないです。

ただしマウスピース矯正では、1日22時間装着する必要があり、装着時間が短くなると効果を得ることができないので、取り外しができるとしても装着時間を気にする必要はあります。装着時間だけ忘れずに守ることができれば、目立たない矯正をすることができます。

装置が見えないことのメリットとは

マウスピース矯正は装置が目立ちにくいとお伝えしましたが、目立ちにくいことでのメリットとは何でしょうか?

例えば、接客業をしている方。いつもお客様と対面をしているので、歯並びが気になる方であれば、矯正をしたいと思っても不思議ではありません。ですが、矯正装置が目立ってしまうと、歯並びに自信がなかった人はさらに気になってしまい、矯正ができませんよね。ですが、マウスピース矯正であれば、装置が見えないため、いつもお客様と対面をしているお仕事をしている人でも、お客様の視線を気にすることなく矯正ができるというのがメリットです。

その他にも、営業職や総務など社内の人とよく話をする仕事をしている人も、他人と話す機会が多いため、歯を見せることがあります。そんな場合にも、マウスピース矯正だと周りに知られることなく矯正ができるので安心です。

また、歯の矯正を考える方の中には、仕事ではそれほど人と会わないから気にしないけど、プライベートで周りに矯正をしていることを知られたくないという方もいらっしゃいます。こちらも同じくマウスピース矯正であれば、周りに気付かれることなく矯正をすることができますので、歯並びが気になっていたけど装置が気になっていた方にはお勧めの方法です。

マウスピースのケアの方法

1日22時間以上、口の中につけたままのマウスピースは、しっかりとケアをしないと汚れがついてしまい、歯や口の中を汚してしまう原因になってしまいます。

マウスピースは歯に直接装着するものですので、食事後に歯をブラッシングしたとしても、磨き残しがあればそれが汚れの原因になることもありますし、タバコを吸う方も汚れの原因となります。また、食事の際はマウスピースを外したとしても、飲み物を摂取するときは外さない方がほとんどです。マウスピースを装着したままの色素の強いコーヒーや紅茶は、マウスピースを変色させたり、歯の着色の原因になったりもします。色素の強いものを飲まれる場合は、マウスピースを外すことをおすすめします。

ここからは、マウスピースの洗い方をいくつかご紹介します。 まずは水洗いです。時々、歯を磨くときと同じく歯磨き粉を使ってもいいですかというご質問を受けるのですが、歯磨き粉には「研磨剤」が入っているものが多くありますので使わないようにしましょう。研磨剤が入っていない歯磨き粉であれば、使用しても問題ありません。

またブラッシングも初めのうちは使うのをやめておきましょう。指で洗うだけでも十分に汚れは落ちます。歯ブラシでしっかりゴシゴシとマウスピースを磨くと、細かな傷がついてしまい、その傷に汚れや色素が入り込んで汚れが目立つようになってしまいます。

もし指で洗ってもどうしても汚れが落ちず、ブラシを使いたいという場合は、優しく撫でるように遣うのがポイントです。

次に、マウスピース用の洗浄剤で付け洗いする方法もあります。
洗浄剤は歯科医院で販売しているものか、どういったタイプのものを購入すればいいかをご相談してから購入するようにしてください。ドラッグストアなどでも販売はしていますが、洗浄剤の中にはマウスピースを変形させるものや変色させてしまうものもあるので、注意が必要です。

水洗いをするよりも綺麗に汚れが落ちるので、週に1度ぐらいのペースで行うようにしましょう。水洗いをして取れなかった汚れも、付け洗いなら落ちることもありますので、特に汚れが強くついてしまった日は、週に1度とは言わずに、その都度使ってもらってもいいでしょう。

また洗浄剤には上記の付け置きタイプだけではなく、泡タイプもあります。これはスプレー上になっており、マウスピースに直接吹きかけて、水で流すというものです。付け置きタイプとは違い外出先でも使えるというメリットはあるものの、ムラができてしまうというデメリットもあります。

ケアの仕方は他にもあります。それは超音波洗浄機を使うことです。千円から1万円まで値段の幅はありますが、安いものだとあまり効果がないというデメリットもあります。超音波で洗うと、目には見えない微細な汚れを落とすことができるので、清潔に保ちたい場合にはおすすめです。

以上がケアの仕方ですが、最後に注意点として、マウスピースは熱湯やぬるま湯には付けないということです。マウスピースは樹脂でできているので、熱い水にさらすと変形してしまう恐れがあるので気を付けましょう。

治療機器の紹介

矯正治療を始める際に、現在の歯列を歯形として採得します。
従来は、印象材を使って歯形を取っていましたが、最近では光学印象を可能にする口腔内スキャナー(iTeto)が開発され、歯形取りが快適になっています。

光学印象は、レーザーの光を歯にあて、歯の形態を計測していきます。スキャンされたデータは、モニターに映し出されます。

また、スキャン後に矯正後のイメージもその場で表すことができるため、ご自身の歯が矯正後にはどうなっているのかも視覚的にわかるようになっています。

こういったことを踏まえても、「iTero」を使うことで治療の精度が上がるということが言えます。

最後に

インビザラインを用いたマウスピース矯正は、精密さもありますし、矯正治療時にお抱えになる事が多い見た目や痛みの不安なども解消することができます。
これまで矯正をしようかと悩んでいた方は、一度矯正専門の歯科医院へご相談することをおすすめいたします。